
花見が嫌いだ!・・・
どれくらいって・・・かなり嫌いだ。
いや、はっきり言って、大嫌いだ。
僕がまだ日本に住んでいた頃、春になるといつも不思議に思っていた。
「花見」って、いったい何なんだろう?
桜の木の下に皆が一時に集まって、どんちゃん、どんちゃか、大騒ぎを繰り返す。
良い場所を確保する為には、何時間も前から場所取りを開始する。・・・いや、何時間なんてもんじゃない、ブルーシートを敷き詰め、荷物を置いて何日も陣取る人達もいる。
わざわざ場所取りの為だけにアルバイトの学生を雇ったり、新入社員の最初の仕事が花見の場所取りだったりもする。
それほど桜が好きなのか?
でも、花見が始まっても・・・だーれも桜なんて見ちゃいない。
お酒飲んで大騒ぎしてるだけ。見てるのは花ではなく、真っ赤になった鼻だけだ。
次の日、「桜はどうだった?」なんて聞いてみても、どーせ何も覚えちゃいないんだ。
お酒も飲まない。タバコも吸わない。がやがやした人込みも苦手な僕にとって、この日本式の花見は、大嫌いな春の行事だった。
カナダに移住して13回目の春・・・13回目の桜の季節がやってきた。
カナダでは、公共の場での飲酒は禁じられている。
当然、公園やビーチなどで昼間から酒飲んで大騒ぎなんて事は許されない。
酒好きの人にはとても住み辛い国、そして写真好きにはとても住み良い国。
春風に吹かれながら、のんびりと桜の撮影をする事が出来、疲れたら桜の木の下に腰をおろしてのんびりくつろぐ事が出来る。
ここには、あたり一面に敷き詰められたブルーシートも、大騒ぎするような酔っ払いもいない。
芝生の上に寝転がり、青空をバックにほんのりと色づいた桜を見上げる事の出来るカナダの花見が、僕はとても気に入っている。
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